この講座は まったく森林や林業のことは知らないけれど どういうものか知りたい、自分でできることが
あるなら関わってみたいという人たちの為に 当会が三重県・主体性による森林作り事業の助成を受けて
始めたもの。林業の世界をちょっと覗いて ついでに森の手入れの仕方も体験してみようという内容で
全部で3回実施予定。
11月23日に開催された第1回目の内容は 「森林の現状および入山のルール」。
プロの木こり人といっしょに実際の施業林を歩いて、林業の現状を見てみよう・聞いてみようというもので
総勢18名の参加者は、色鮮やかな紅葉の鈴鹿の山に分け入って 森林と林業の今を見学した。
いずれにしても これが契機となって 山に興味をもつ人が一人でも増えてくれることを願っている。
歩き出す前に講師挨拶、そして今日の予定などについてオリエンテーション。
ヘルメット、軍手などを準備を整え
林道を歩き出す。
ぎっしり敷き詰められた石の道。
昔の鈴鹿峠越えの道の跡・・・・ではない。
表土の層が薄い鈴鹿の山では
水流による山の土砂流出を防ぐために
古くから 流路にこの防護手段が用いられ
てきた。
驚くほど綺麗に組まれた石組みに
先人たちの 山への思い入れが伺える。
林道は表土の流出を防ぐために舗装されているが 20m間隔くらいで 写真のような小さな壁が斜めに付けられている。 これは 雨水が道を一気に流れ落ちるのを 適度にせき止めて葉などの流出物を側に排出する役目をする。
ゴムで出来ているので車が踏んでも大丈夫。
ウーム、ナカナカ やりますねー。
春になると世間を賑わすスギ花粉。
写真は 鈴鹿森林組合・中沢さんが
その杉の雄花(右)と雌花(左)を並べて解説しているところ。
この雄花が花粉症の元凶ということになっている。
杉とヒノキの違いも知らなかった参加者たちも
興味深々でした。
鈴鹿の山は その地形と位置のおかげで独特の植生を構成している。
位置的には 照葉樹林帯で低山のため 樫類の樹木とリョウブなど里山の樹木が混在しているところに ブナが生えている。
所謂ホンブナがアカガシと隣り合わせで生えているなんて信じられナイーという人は 「やはり自然の奥の深さを知るべきですね」とは 諸戸林業・岡安さんの言。
諸戸林業の初代が植樹した100年生のヒノキの森を紹介する岡安さん。
( 記: 森人)